定年退職を機に「起業」を選択し、第二の人生を歩み始めるシニア起業家が増えています。
ふくい産業支援センターでは、女性・若者だけでなく、シニア起業家の支援も積極的に行っています。
起業を思い立った段階から、創業し、事業を軌道にのせるまで、シニア起業家を伴走支援する創業(起業)支援メニューを、今回はご紹介したいと思います。
こんにちは。福井県の起業家向け相談窓口や起業セミナーを企画・運営している「ふくい創業者育成プロジェクト」事務局の岡田です。
目次
シニア起業、データで見てみよう
少子高齢化が進む中、若者の起業意欲が低下する一方で、60歳以上のシニア起業家の割合は年々高まっています。
中小企業白書2014によると、「シニア層は若者に比べて自己資金が豊富であり、社会経験を蓄積しているとともに、退職後も何らかの形で働き続けたいと希望する方が多く、その一つの選択肢として起業を選ぶ方が多いため、シニア層は起業の動機が明確であり、かつ、その意欲も高いと推察される。」と解説されています。
起業分野は、シニア起業の場合、それまでの職歴を活かした経営コンサルタントや営業代行等の「サービス業」の割合が高くなっており、退職を期に起業を意識すし、退職後の第二の人生(セカンドライフ)の選択肢の一つとして、起業を考える方が多いようです。収入目的というよりも、自由になった時間で自分がやりたいことをやるというのが、シニア起業の特徴といえます。
一方で、資金力もあり、経験も豊富で、起業意欲があるにも関わらず、「事業失敗時のリスクを考えると、起業の準備に踏み出せない」、「自分の「やりたいこと」をどうしたら事業化できるかわからない」と不安になり、なかなか起業に踏み切れないシニア層が多いようです。
また、シニア起業家の半数以上が「起業に関して相談相手がいない」と回答していることから、不安な思いを抱えながらも、誰に相談することもなく、孤独に起業の準備を進めているシニア層が大変多いという現状がうかがわれます。
シニアから若者まで~福井県創業(起業)相談窓口
ふくい産業支援センターでは、シニアから若者まで幅広く対応している、創業マネージャーによる無料の創業(起業)相談窓口を開設しています。
※創業マネージャーによる無料の創業(起業)相談窓口はこちら
▶▶▶https://www.s-project.biz/consultation-business/founded-manager
「事業の失敗時のリスクを考えると、起業の準備に踏み出せない」「自分のやりたいことをどうしたら事業化できるのかわからない」といった不安な思いから、具体的な起業の準備についてのノウハウや資金調達のアドバイス(各金融機関をご紹介します)まで、創業マネージャーが身近な相談相手となり、伴走支援しています。
創業(起業)して事業が軌道にのるまでには、さまざまな課題を解決していく必要があります。無料で何回でも相談に対応させていただいていますので、これまでの経験や人脈を活かした起業、やりたいことを実現できる起業を、創業マネージャーと見つけていきましょう。
定年退職後、知識と経験を活かし起業
川本昴さん(株式会社ナノ・ブレイン)の声
創業(起業)をきっかけに、自社のホームページ制作にチャレンジしたいと思い横屋創業マネージャーに相談しました。相談は今回で3回目です。わかりやすいし、丁寧に教えてくれます。(ホームページが)こんなに早く形になるとは思っていませんでした。技術開発コンサルタントとして起業し、新たに販路開拓していくうえで、”ブログを活用して人となりを伝えていった方がいいですよ”とアドバイスしてもらい、今はがんばってブログを書いています。
横屋創業マネージャーは、同じシニア起業家として、困ったときに気軽に相談にのってもらえるのがうれしいです。
※2016年12月の情報です
シニア起業の先輩、横屋創業マネージャー
3名いる創業マネージャーのお一人、横屋俊一氏は、自身が55歳で脱サラしたシニア起業の先輩です。
大学卒業、鉄鋼メーカー・機械メーカー、情報処理サービス業を経て、55歳で脱サラし、起業。現在は会長職でいらっしゃいます。
横屋創業マネージャーのプロフィール 会社勤務を経て、金沢市でソフトウエア開発及びIT経営コンサルティング会社を創業。現在は2つの会社を経営しながら、ITコーディネータとしても活動している。 創業経営者とITコーディネータとしての経験を活かし、創業・スタートアップに成功するための課題についてアドバイスしている。 <対応できるテーマ> |
横屋創業マネージャーが語る「起業のきっかけ」
サラリーマンは、役職が上がり、そして役員になっても最終意思決定者は社長です。45才で製造業からIT業界に転身した私は、IT業界で仕事の面白みを体験しましたが、一方で他人の意思で自分のポジションが左右される苦い思いも同時に体験してきました。
この経験が元になり、仕事人生の後半は自分で起業し、気持ちと身体が続く限り、誰の意志にも左右されず、一生現役でやっていきたいという気持ちが大きくなり、55歳で独立・起業しました。
創業(起業)相談窓口 ご予約方法
起業準備は、孤独な作業になりがちです。創業マネージャーは、「経営について話し合える仲間が欲しい」「先輩起業家からざっくばらんにアドバイスがもらいたい」といった方の、よき相談相手になります。
ふくい産業支援センターの創業(起業)相談窓口では、3名の創業マネージャーが、毎月各5日間ずつ、合計15日間(平日のみ)、福井県産業情報センター7階コワーキングスペースに昼の1時から夜の9時まで相談に対応しています。お気軽にご予約ください。
[創業(起業)相談窓口ご予約方法]
0776-67-7416までお電話ください(受付時間:平日の8時30分~17時15分)
▶▶▶https://www.s-project.biz/consultation-business/women-founding-consultation
気楽に相談して欲しい!
横屋創業マネージャーからのメッセージ
シニアの方は、起業したいという思いや事業のアイディアを持っていても、相談することに躊躇されている方が多いように思います。思いやアイディアを持っている段階で、是非、創業マネージャーにお話ししてみませんか。
創業マネージャーとの対話をとおして、気づきとヒントが必ず得られます。そして思いアイディアが膨らみ熟成され、次のステップに踏み出していくことが出きるようになります。
皆さんに寄り添いながら、事業化に向けて一歩一歩前進できるように支援していきます。気楽に相談にお越しください。
シニアから若者まで~創業(起業)セミナーを随時開催
ふくい産業支援センターでは、起業に興味のある方を対象にした創業(起業)セミナーも随時開催しています。
2016年11月27日には、福井県立図書館において、福井県内ベンチャーの草分け的な存在の野坂弦司氏(日本システムバンク株式会社創業者)を講師にお招きし、シニア起業セミナー 福井ビズカフェ「シニア起業のススメ」を開催いたしました。
サラリーマン時代に築いた自身の経験や人脈をいかし、50代でベンチャー起業した野坂弦司さん(日本システムバンク株式会社創業者)による起業体験談の他、横屋創業マネージャーとの対談を通じて、これまで培った知識やノウハウ、人的ネットワークを活かした起業の仕方、新たな生きがい・やりがいの見つけ方などを語っていただきました。
シニア起業セミナー当日は、50名を超える方にご参加いただき、福井県内におけるシニア創業(起業)の盛り上がりを感じました。今後も若者・女性だけでなく、シニア向けの創業(起業)セミナーも随時開催していく予定です。
創業(起業)準備のための事務所スペースを格安で提供
福井県産業情報センターでは、創業(起業)準備期の方が安価で利用できる入居施設や、ノマド環境を無料で利用できるコワーキングスペースを提供しています。
創業(起業)にあたってのコンセプトや事業計画を作成するお手伝いをさせていただく「創業マネージャー」は、こちらのコワーキングスペースで相談に対応しています。
福井県産業情報センターに入居し、
起業の準備を進めている西村英一さんの声
まず、ICが近くて、アクセスがいいですね。また、福井県産業情報センターには、情報収集に欠かせない新聞各紙や雑誌、専門書がある資料室もありますし、リーズナブルな食堂もありますし、とても便利です。
それに、起業準備中はお金がかかりますから、入居スペースが安価で借りられるのも助かっています。
コワーキングスペースで開かれる勉強会やセミナーに参加すると、若い頃の自分の経験も思い出して、がんばろうという気持ちになるんですよ。他の若い入居者から受ける刺激も大きいですね。とても気に入っています。※2016年12月の情報です
シニア起業家のための資金調達制度
国や自治体もシニア世代の起業を全面的にサポートしています。たとえば、「全年齢の女性」または30歳未満の若者55歳以上の男性であって、新規開業または開業後7年以内の方を対象にした「女性、若者/シニア起業家支援資金」という日本政策金融公庫の低利融資制度があります。
融資限度額は最高7,200万円(うち運転資金4,800万円以内)。返済期間は、運転資金の場合7年以内で、設備資金の場合20年以内となっています。 融資額も大きく、しかも、低金利で融資を受けられることが魅力です。
▶▶▶https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/02_zyoseikigyouka_m.html
◆今日のつぶやき◆ シニア起業家にインタビューさせていただく機会が多いのですが、その度に、「福井県には、経験・知識・人脈を兼ね備えたシニア人材がたくさんいらっしゃるのだなあ」と気づかされます。 ふくい産業支援センターでは、女性・若者だけでなく、シニア起業も積極的に支援しています。「こんなこと相談していいのかな」と悩まずに、お気軽にお問合せくださいね。(岡田留理) |
https://www.s-project.biz/seminar
■福井県の起業・創業相談窓口
https://www.s-project.biz/consultation-business/founded-manager
■ふくい創業者育成プロジェクト事務局ブログ(毎日更新中)
https://www.s-project.biz/staff-blog
■問合せ先
公益財団法人ふくい産業支援センター
創業・Eビジネス支援グループ 岡田
Tel:0776-67-7416
E-mail:ebiz-g@fisc.jp
HP:https://www.s-project.biz/
岡田 留理(おかだ るり)
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